行政書士として開業し、それを成り立たせていくことは十分可能です。
行政書士としての仕事を一日7-8時間行った場合は、純粋に報酬だけを考えても、一日4,5万円にはなるものです。月20日ほど、しっかりと働けばそれだけで80万円から100万円の換算になります。
もちろん、実際はそう単純には行きません。業務の打ち合わせや顧客との顔合わせなどで見えない時間が結構とられていきます。
行政書士は相談料を取れることになってはいますが、わたし個人としては相談料を請求したことは一度もありません。実際のところは、相談だけで業務を依頼しない人も結構います。しかし、それは営業の一つと割り切って考えましょう。
ですから、そのようにいくらかの時間が取られたとしても、きちんと仕事があれば生活していくだけの収入を得ることは十分可能です。報酬額を概算して簡単に計算してみましょう。
会計記帳の顧客からの月額顧問料(3件) 月20,000円×3=60,000円
建設業許可(1件) =100,000円
会社設立の業務(1件) =120,000円
相続関連の業務(2件) =160,000円合計 =440,000円
報酬額だけで、月44万円、年収500万円以上にはなります。しかし、仮に上記に上げた仕事を一月の間に行うとすれば、それほど忙しくはなく、むしろ比較的暇な時間を過ごすことになるでしょう。行政書士の仕事の単価は依然として十分高いのです。いわば、「短時間で高収入」です。
最初の頃に仕事の自信がないからといって報酬を下げる必要はありません。確かに、最初は一つの仕事にどれほどの報酬額を請求すればよいのかわからないことでしょう。目安として必要な登録手数料の2倍程度を報酬額と考えることができるとよく言われます。
または、必要となった書類数を簡易、標準、複雑な3つの段階に分けて報酬額を算定することもできるでしょう。もっとも今であればインターネットで他の行政書士がどれほどの単価で仕事をしているかを業種ごとに調べることは容易です。
このように仕事の内容と報酬額を見る限り、行政書士で食べていけないとは決して思えないでしょう。どうしても行政書士事務所経営だけでは食べていけないと感じる方がいるならば、それは「行政書士」という仕事に問題があるのではなく、「営業方法」と「選択する業種」に問題があるわけです。その点は他のチャプターで考えることにしましょう。
運営者・お問い合わせ プライバシーポリシー
Copyright(c) All Rights Reserved.