行政書士を開業するのに必要なものはそれほど多くはありません。ある程度のものは開業時に行政書士会を通じて斡旋されますので、最低限のものはそこで揃うでしょう。事務所の看板も行政書士会を通じて販売されますが、個人的にはどこか他で作ってもらったほうがよいと思います。規定のものは正直に申し上げてあまりかっこよくありません。
まず、はじめにお勧めしたいことは、開業には投資をせず、営業に投資するようにという点です。営業の方法については別のチャプターでお話します。ここではまず、開業時には最低限のものだけでほかには何もいらないということをご説明したいと思います。
最初の登録料や名刺、看板代などを考えても30万円でおつりが来るでしょう。ほかには特に必要なものはありません。恐らくパソコンやプリンターはすでに持っておられることでしょう。
官公庁へ提出するものはインクジェットではなく、レーザープリンターで印刷されたものでなければだめだと言う人もいますが、それも役所によって意見が異なります。どうしてもレーザープリンターのものが必要なら、印刷したあとにコンビニエンスストアでコピーをすればよいのです。
参考書、書式例もわたしとしては購入を勧めません。そのときに応じてどうしても必要になってくるときに買えばよいのです。わたしの場合は、結局のところ行政書士が購入するような参考書ではなく、他の士業が用いる参考書を必要に迫られて購入したことは何度かありました。
何かが必要になったときに買えばよいのであって、何が必要になるのかは、やはりはじめて見なければわからないものです。また、今はインターネットで書式も出回っていますので、多くの場合はそれで事がすむことでしょう。
行政書士にも守秘義務がありますので、そのような会話をできる場所が事務所には必要だと登録時には言われますが、正直最初からそこまで気にはしていられません。実際、面談はカフェやファミリーレストランなどで行うほうが多いのが現実です。ですから、部屋を改造したり、事務所らしく飾ったりする必要もまったくありません。自分が気が散らずに心地よく仕事ができる環境だけ整えましょう。
強いてなにか買うならば、なにかお気に入りの高価な万年筆やペン、机や椅子など自分の気持ちを後押しするものを買うとよいかもしれません。いわゆる「社長イス」は気分がでます。何より大切な準備は「やる気」です。
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