「ワンストップサービス」のところでも述べましたが、現在の日本の各士業法によれば、一つの仕事(たとえば相続業務や会社設立)には必ず幾つかの士業が関わらなければいけないということになっています。
ですから、異分野の士業のなかに密接に働ける先生を持っておくのは大切なことでしょう。特に「つて」がなければ、近所の自宅兼事務所で開業している先生方を探すとよいでしょう。他士業との提携は、仕事を貰うためではありません。あくまでも仕事を依頼するためです。
業務のリードは自分で行い、法律上どうしても出来ないところをアウトソーシング的に依頼するというアイディアでいることをお勧めします。ですから、大きく展開している事務所よりも、「こじんまり」と行っている先生と提携したほうがなにかと便利でしょう。
提携重要度1位は、司法書士です。相続が発生するときなどは、大抵土地・家屋の登記関係の依頼が生じてきます。「破産」手続きに関しても相談をうけることがあるでしょう。
わたしも実際に感じたことですが、依頼する顧客は大抵、「司法書士」と「行政書士」の違いを理解していません。ですから、「司法書士」が行うべき仕事に関しての依頼を受けることは常でした。
多くの人が勘違いすることもうなずけるのは、司法書士の仕事は行政書士のものと似ており、書類作成が主です。税理士や会計士や弁護士、土地家屋調査士などよりも業務区別が分かりにくいのです。同時に、司法書士の仕事には行政書士でも出来る仕事が重なっているのも事実です。
ですから、もし司法書士業務を顧客が依頼してきたなら、そのような業務は決して司法書士に「丸投げ」するのではなく、行政書士の業務範囲内で行うというかたちであなた自身で承りましょう。そして、司法書士しか出来ない部分だけ外注するのです。
次は、税理士と社会保険労務士との提携です。もし、会計業務や企業との多方面での提携を考えていれば、税理士との関係は重要です。確定申告などの税務署の関わる業務を税理士にお願いする必要があります。社会保険労務士の中には会計業務を行っている人たちもいますので、もしあなたの専門に会計業務を入れているならば、仕事の取り合いにならないように仲良く付き合っていく必要があります。
中小企業と提携があれば、かならず税務業務、社会保険業務が関わってきます。だれか信用できる先生を確保しておきましょう。(次のページへ)
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