1世紀のローマの哲学者であるルキウス・アンナエウス・セネカは
「目指すべき港を知らなければ、順風なるものは存在しない」
と述べました。
つまり、目標がはっきりしていなければ、「順調です」という言葉を言うことはできないというものです。
航海の中には嵐がつきものです。ですから、嵐に遭うか遭わないかが順調か順調ではないかを測る尺度ではなく、目標に向けて邁進しているかどうかがその目安になるわけです。
では、皆さんの道のりは「順風なるもの」でしょうか。目標に目がしっかりと向けられているでしょうか。行政書士試験合格の目標や独立開業を目標にするのではなく、その後のビジョンをしっかりと持っていくのは大切なことです。事務所開業後に思うようにことが進まず、「こんなはずではなかった」と後悔することだけは避けたいものです。最初の数年はいばらの道であることを覚悟してください。それは必ず経なければいけない通過点であることを事前に思いに留めておきましょう。
では、行政書士としての「目標」とは何なのでしょうか。
ある人は、年収や安定性で成功を測るかもしれません。また、「やりがい」のある仕事をしているという実感かもしれませんし、仕事以外の個人的な目標を達成するための「自由の利く仕事」として行政書士を役立たせる予定の人もいるかもしれません。どれも「目標」となり得ます。
大切なのは、目標をしっかりと持つことです。当てもなく漂う生活を送っていれば、障害が生じたときに容易にあきらめてしまうでしょう。そのような航海では、決してどこにも到達することはないということです。
行政書士は実にユニークな職業です。資格を持っていること自体にも様々な利点がありますが、本当にそれを専業としていくならば努力が継続的に求められます。いわば、その資格を「生かすも殺すも」あなた次第であると言えるでしょう。
行政書士として成功していくのは、決して容易な道ではありませんが、費やした努力は必ず報われるものです。行政書士は士(サムライ)業と呼ばれる法律業のうち、最も顧客に身近な法律家であると言われています。皆さんが信念のあつい立派な「サムライ」の一人となられますよう心からお祈りしています。
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